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数字ではなく歴史的名称を、再編で注目される地名の回帰

2025年04月24日(木)07時00分 公開
数字ではなく歴史的名称を、再編で注目される地名の回帰

<写真:tuoitre.vn>

 

行政区画の再編が進行する中、ベトナムでは地名の在り方が改めて問われており、かつて記号的な番号によって区分されていた地域で、歴史や文化と深く結びついた地名への回帰が注目されている。

 

ホーチミン市第5区では、商業の中心として知られるアンドン市場にちなむ「アンドン」や、中国系住民が多く住む歴史的地区「チョロン」といった名称が新たな行政単位として採用された。

 

これらの地名は地域住民にとって長年親しまれてきたものであり、観光資源としての価値も高く評価されている。

 

こうした動向は中部から南部にかけても広がりを見せている。

 

たとえば、クアンチ省では、これまで単に番号で区分されていた地域が「アイトゥ」や「ベンハイ」といった歴史的・文化的背景を持つ名称へと変更される。

 

クアンナム省やダナン市においても、地元の河川名や古い村の名を活用する方針が取られている。

 

これは地域の歴史的文脈を保持しつつ、観光振興や地域ブランドの確立を図るものである。

 

一方、アンザン省では東西南北の方角を用いた新しい地名に対する批判が強まっている。

 

従来の伝統的な名称を軽視しているとの声が上がり、当局も見直しを検討する姿勢を見せている。

 

専門家によれば、名称は単なる識別記号ではなく、文化的記憶と感情を担う存在である。

 

特に「チョロン」や「ガーディン」のような歴史的地名は、都市のブランド価値にとって重要な資産となっている。

 

観光業界からもこうした動きは歓迎されており、地名を活用した文化ツーリズムの推進によって、地域経済の活性化や国際的な認知度の向上が期待されている。

 

このような地名の見直しは、これまで行政の効率性を優先して進められてきた一律的な命名から、地域住民の声と文化的アイデンティティを尊重する柔軟な政策への転換を象徴しているといえる。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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