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最も厳しい排ガス規制、27年製以降の車両に適用

<写真:vietnamnet.vn>
ベトナム政府は都市部における深刻な大気汚染への対策として、国内で初めてバイクに対する排ガス規制を導入する方針を示した。
農業・環境省は現在、排出基準に関する国家技術規格の草案と、それに基づく導入スケジュールの首相決定案を策定中である。
新たな規制ではバイクから排出される一酸化炭素(CO)および炭化水素(HC)を対象とし、製造年に応じて4段階の基準を設定する。
最も厳しい基準は2026年7月以降に製造される車両に適用される予定である。
規制の施行は2027年1月からハノイ市とホーチミン市で開始され、2028年にはハイフォン市、ダナン市、カントー市、フエ市へと拡大される見通しである。
さらに2030年からは全国規模での実施が計画されている。
ハノイ市およびホーチミン市は、ともにバイクの保有台数が多く、大気汚染が特に深刻であるため、最初の対象地域として位置づけられている。
規制の法的根拠は2020年に制定された環境保護法および2024年に可決された道路交通安全法に基づく。
特に後者にはバイクに対する排ガス検査の義務化が明記されており、関連省庁による罰則規定や検査手続きの整備も進められている。
統計によれば、2023年末時点で全国に登録されたバイクは7400万台を超え、都市部の大気汚染の主因とされている。
世界銀行は大気汚染による年間経済損失を国内総生産(GDP)の5〜7%に上ると試算しており、抜本的な対策の必要性が高まっている。
ベトナム政府は欧州のユーロ基準、日本、インド、タイなどの先行事例を参考にしつつ、排ガス規制の本格導入によって老朽化車両の排除と環境負荷の軽減を図る方針である。
環境省は「最大の目的は国民の健康を守ることにある」として、段階的な導入を通じて市民および企業の円滑な適応を促す意向を示している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。