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観光地としてのベトナム、タイに勝る点は何か

2025年05月22日(木)07時00分 公開
観光地としてのベトナム、タイに勝る点は何か

<写真:vneconomy.vn>

 

東南アジアの観光地として、タイとベトナムはしばしば比較の対象とされる。2024年にはタイが3560万人の外国人観光客を受け入れたのに対し、ベトナムは1760万人にとどまった。

 

観光インフラや利便性、受け入れ体制の成熟度においてはタイが一歩先を行くが、ベトナムは素朴で温かな人々のもてなしを武器に、多くの旅行者の心を捕らえているという。

 

タイは「微笑みの国」として確立されたブランドイメージを有しており、英語対応のガイドや整備された観光ツアーなど、外国人向けサービスの充実ぶりが際立っている。

 

2019年には観光収入が600億ドル(約9兆3060億円)に達し、プーケットやバンコクといった都市は世界的な観光地としての地位を確立している。

 

一方で、ベトナムを訪れる旅行者の多くは、現地住民の親切さと飾らない温かさに深い感銘を受けているという。

 

外国人旅行者が田舎で迷子になった際に地元民から無償の助けを受けた話や、山で遭難しかけた際にホテルスタッフが親身に対応した出来事が話題となったことがある。

 

ベトナムはホーチミン市の活気あふれる屋台文化、サパ町の美しい棚田、クチ郡の地下道、ハノイ市に残るフランス植民地時代の建築など、文化と日常生活が密接に融合している。

 

これが他では得がたい体験を提供しており、ある観光客は「タイは快適なリゾートで、ベトナムはエネルギーに満ちた本物の生活」と語った。

 

もっともベトナム観光には依然として課題が存在する。交通渋滞、ビザ制度の複雑さ、ゴミ問題、観光地の過密、価格表示の不透明さなどが指摘されている。

 

特にビザ政策に関しては、タイが60か国に対し30日間のビザ免除を実施しているのに比べて、ベトナムは柔軟性を欠き、観光機会の損失を招いているとの批判もある。

 

それでもベトナムは着実に変化を遂げている。ダナン市では国際的なイベントや娯楽施設の充実が進み、ホテル業界ではプラスチック廃棄物の削減に向けた取り組みが見られる。

 

加えて、ホイアン市やニンビン省といった地域では、文化遺産と自然景観の保護を重視し、持続可能な観光への兆しも見え始めている。

 

ベトナムはなお多くの課題を抱えているが、誠実で温かなもてなしを通じて、東南アジア観光における独自の存在感を高めている。

 

観光客数という量ではタイに及ばないが、質の面では他にはない魅力を持ち合わせており、その価値は今後さらに注目される可能性がある。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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