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フエ王宮で国宝破壊事件、当局が観光客を拘束
2025年05月27日(昨日)07時00分 公開

<写真:vietgiaitri.com>
ベトナム中部フエ市に所在し、世界遺産にも登録されているフエ王宮において、グエン朝時代の玉座が男性観光客によって損壊される事件が発生した。
損壊された玉座は国家の宝物として認定されており、本事件を受けて文化財保護体制の不備に対する批判が相次いでいる。
事件は5月24日正午前、フエ王宮内の太和殿において発生した。
ホー・ヴァン・フオン・タム容疑者(42)は入場券を購入して王宮に入場したが、異常な行動が見られたため一度は警備員によって外に誘導された。
しかし、その後再び王宮内に侵入し、玉座に登ったうえで叫び声を上げ、最終的に左肘掛け部分を破壊した。
目撃者が撮影した映像によれば、タム容疑者は1分以上にわたり破壊行為を続けていたが、現場に常駐していた2人の警備員は迅速に対応するに至らなかった。
この対応の遅れが警備体制の不備として厳しく指摘されている。
現在、タム容疑者は精神錯乱の兆候を示しており、フエ市警察により一時的に拘束されている。精神鑑定の実施が予定されており、取り調べは今なお進行中である。
損壊された玉座は2016年に国家の宝物として認定された唯一無二の文化財であり、金箔が施された木製の精巧な装飾が特徴である。
事件を受け、専門家や市民からは「なぜガラスケースなどで保護せず、観光客の接近を許したのか」といった疑問の声が上がっており、文化財管理の在り方に対する問題提起がなされている。
中部遺跡保護センターのレ・コン・ソン副所長は、警備員の配置および監視カメラの設置は行っていたが、今回のような破壊行為を未然に防ぐことは不可能であったと認めている。
今後は、展示方法や保護体制の全面的な見直しが求められる状況である。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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