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人気飲料のタピオカミルクティー、健康被害に専門家が警鐘

<写真:cuoi.tuoitre.vn>
ホーチミン市をはじめとする都市部で若年層を中心に人気を集める「タピオカミルクティー(以下、タピオカ)」が、慢性的な健康被害の温床となっている。
高カロリーかつ高糖質のこの飲料は、ストレス解消や「口寂しさ」を紛らわす手段として日常的に摂取されているが、その健康への代償は看過できない水準に達している。
ハノイ市で働くある会社員は、週に3〜4杯のタピオカを「ご褒美」として日常的に購入していたが、体重増加や倦怠感に悩まされるようになり、病院での検査の結果、2型糖尿病のリスクが高いと診断された。
医師は、糖分の多い飲料の過剰摂取と運動不足が主因であると指摘している。
同様の事例として、ダナン市のある会社員は、3年間で体重が12kg増加し、肥満2度と診断された。
日々の仕事による疲労の解消手段としてタピオカを選び続けた結果、カロリー過多の状態に陥ったとされる。
栄養学の専門家によれば、500mlのタピオカには300〜500Kcalが含まれ、ベトナムの伝統料理であるフォー1杯に匹敵するという。
甘味や脂肪分の強いトッピングを追加すると、さらにカロリーが増加し、満腹感を得にくいため、結果として過剰摂取につながりやすいとされている。
さらに、タピオカにはトランス脂肪酸、人工香料、カフェインなどの添加物が多く含まれる製品もあり、これらが肝臓や腎臓、心血管系に悪影響を及ぼすだけでなく、睡眠障害や不妊のリスクを引き起こす可能性がある。
また、脳内で快感物質であるドーパミンの分泌を促すことにより、「砂糖依存」に陥るメカニズムも明らかになっている。
国立栄養研究所によれば、9歳で高脂血症を発症し、11歳で体重が100kgに達する子どもも確認されており、タピオカの常習的摂取が背景にあるという。
2022年の市場調査によると、ベトナムにおけるタピオカ市場の規模は8兆5000億ドン(約480億円)に達し、コーヒーに次いで国内で2番目に人気のある飲料となっている。
特に15〜22歳の女性が消費者全体の35%を占めているため、若年層の健康リスクへの影響が懸念されている。
専門家はタピオカの摂取頻度を週1〜2回以下に抑えることを推奨しており、サイズや甘さの調整、信頼できる店舗の選択も重要であると助言する。
また、自宅での手作りや、運動習慣とバランスの取れた食生活の併用が望ましいとされている。
かつては「無害な嗜好品」として親しまれてきたタピオカであるが、現在では多くの若者にとって健康障害の引き金となっている。
自身の体調と真摯に向き合い、日常の飲料選択を見直すことが急務である。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。