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若年層で結核患者が増加、生活習慣の乱れが影響

<写真:baodautu.vn>
ホーチミン市を含むベトナム各地において、20〜30代の若年層における結核患者の増加が報告されている。
軍医175病院によれば、同院呼吸器科では1日に約150人が受診しており、そのうち2〜3割が結核と診断されているという。
かつて結核は主に貧困層や重労働に従事する人々に多いとされていたが、近年では免疫力の低下した若年層への広がりが顕著である。
背景には、夜更かし、喫煙、電子タバコの使用、栄養状態の悪化や生活リズムの乱れといった生活習慣が指摘されている。
特に糖尿病やHIVなどの慢性疾患を抱える人々においては、感染リスクが一層高まるとされている。
結核の初期症状には、長引く乾いた咳、微熱、体重減少などが見られるが、無症状のまま進行する例も少なくない。
発見が遅れると、喀血、呼吸不全、肺の永久的な損傷といった深刻な合併症を引き起こす危険性がある。
診断は胸部X線検査と臨床診察により比較的容易に行え、費用も安価である。早期に発見されれば治療効果も高く、後遺症の回避にもつながる。
しかし、現実には多くの患者が症状の悪化後に初めて医療機関を訪れており、治療の遅れが深刻化を招いている。
現在の標準的な治療では、6か月以上にわたる薬物療法が必要であり、医療保険により多くの費用が補助されている。
ただし、症状の改善を理由に自己判断で治療を中断するケースが後を絶たず、薬剤耐性結核の発生につながっている。
予防策としては、BCGワクチンの接種に加え、規則正しい生活習慣と栄養管理が不可欠である。感染拡大を防ぐためには、早期発見と継続的な治療が鍵となる。
ベトナムは依然として、世界の中でも結核の負担が大きい国の1つに数えられており、2024年には11万3000件以上の新規感染が確認されている。
全体の約4割にあたる患者が未発見のままであると推定されており、これが新たな感染拡大の温床となっている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。