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10人に1人が慢性腎臓病、早期発見と予防が喫緊の課題に

2025年10月14日(本日)07時00分 公開
10人に1人が慢性腎臓病、早期発見と予防が喫緊の課題に

<写真:nld.com.vn>

 

ベトナム保健省の発表によれば、同国では全国人口の約10%に相当する1000万人が慢性腎臓病を抱えて生活しており、そのうち腎代替療法(透析または腎移植)を受けているのはわずか5%にとどまっている。

 

こうした実態を受けて、慢性腎臓病の早期発見と予防体制の構築が急務となっている。

 

この現状は10日にハノイ市で開催された「在宅腹膜透析に関するシンポジウム」において報告された。

 

同シンポジウムは、ベトナム泌尿器・腎臓学会およびベトナム医学総会がヴァンティブ・ベトナム社と共催したものであり、末期腎不全の治療体制や在宅医療の可能性について議論が交わされた。

 

持続可能かつ包括的な腎疾患対策の重要性が改めて指摘されている。

 

ベトナム泌尿器・腎臓学会のレー・ディン・カイン副教授によれば、慢性腎臓病の多くが初期段階では自覚症状に乏しく、長期にわたって進行した後に発見されることが多い。

 

そのため、診断時にはすでに重度の腎機能障害に達しており、血液透析や腎移植が必要となるケースが少なくないという。

 

さらに、集中治療学会のグエン・ザー・ビン会長は、集中治療室(ICU)において急性腎障害が頻繁に発生している現状を報告した。

 

感染症、外傷、手術後といった場面で発症することが多く、40%を超える患者が持続的血液浄化療法(CRRT)を必要としているとされる。

 

CRRTは2012年にベトナム保健省の技術リストに追加されて以来、全国167以上の病院で導入が進められている。

 

この治療法は、敗血症に伴う炎症性サイトカインや内毒素の除去をはじめ、中毒症状、急性肝不全、免疫性疾患に対する治療手段として活用されている。

 

慢性腎臓病患者の増加を受け、保健省は2026年から2035年までを対象とした「非感染性疾患対策国家戦略」において、同疾患を重点的な取り組み対象とする方針を示している。

 

カイン副教授は「末期治療に依存するのではなく、予防と早期介入に注力することが重要である」と強調し、生活習慣の見直し、食事管理、そして定期的な健康診断の実施を呼びかけている。

 

また、ビン会長は腎疾患にとどまらず、心疾患、糖尿病、高血圧といった慢性疾患が若年層にも広がっている点に警鐘を鳴らしている。

 

運動不足や偏った食生活が主なリスク因子となっているとし、減塩、節酒、禁煙、定期的な運動といった生活習慣の改善を広く国民に促している。

 

特に高齢者、肥満傾向のある者、糖尿病や高血圧、心疾患を抱える高リスク層には、腎機能を含む定期的な健康診断の受診が強く推奨されている。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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