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2025年のベトナム自然災害、被害総額85兆ドンに到達
<写真:vietnamnet.vn>
2025年のベトナムでは、19の台風および熱帯低気圧が全国を広範囲に襲い、洪水や土砂災害が相次いだ。
これにより人的・経済的被害は極めて深刻なものとなった。
国家防災総局が11月25日に発表した報告によれば、自然災害による経済損失は約85兆1000億ドン(約5039億6220万円)に達し、死者および行方不明者は409人に上った。
全国で3700戸を超える住宅が倒壊し、33万戸以上が損壊した。農業への打撃も甚大であり、55万ヘクタールを超える水稲、37万haの作物が浸水または流出した。
家畜および養殖業にも深刻な影響が及んだ。
特に中部および北部地域では、13の主要河川で過去最高水位を超える洪水が発生し、カオ川、スオン川、ロ川、バ川、カイ川などが氾濫した。
これにより、ハノイ、フエ、クアンガイ、ダクラクを含む広範な地域で浸水被害が拡大した。
中でも台風ブアロイは9月末に中部地方に上陸し、最大風速11級、突風14級を記録した。
北部から中部にかけては最大600mm以上の豪雨が観測され、67人が死亡または行方不明となり、経済損失は約24兆ドン(約1421億2800万円)に達した。
さらに、台風マットゥモはベトナムに直接上陸はしなかったが、北部地域に豪雨をもたらし、9地点で歴史的な洪水が記録された。
加えて、11月中旬から下旬にかけて南中部では特に激しい豪雨が続き、一部地域では7日間で1800mmを超える降水量を記録した。
この豪雨により102人が死亡または行方不明となり、20万戸以上が冠水し、経済的被害は13兆ドン(約769億8600万円)を超えた。
元農業・環境相であるカオ・ドゥク・ファット氏は、災害の複雑化および激甚化が進む中、現在の監視・警報体制には依然として限界があると指摘した。
その上で、住民および自治体が停電や通信障害といった状況下でも的確に対応できるように、降雨量に基づく被害想定の普及と、科学技術の活用による警報システムの強化が不可欠であると訴えた。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。