ベトナム料理はスープも種類豊富!地元の人々に愛されるスープ8選をご紹介*
日本人にとって食事に味噌汁が欠かせないように、ベトナムの家庭料理では葉野菜や根菜類に豚肉、エビ、魚などのタンパク質を加えたスープ「カイン(Canh)」が欠かせません。
スープは家庭ごとに独自のレシピがあり、特に一人暮らしや故郷から離れて暮らすベトナム人にとっては思い出深く特別な料理なのだそうです。
そこで今回はベトナム人に愛されているスープをご紹介します!
カインラウ(Canh Rau):青菜のスープ
年間を通して様々な風味豊かな緑黄色野菜が採れるベトナム。
旬の葉野菜を使ったシンプルなスープは、その美味しさだけではなく、栄養価の高い野菜を取り入れる方法でもあるそうです。
カインラウムン(Canh Rau Muong):空芯菜のスープ
空芯菜のスープはベトナム全土で人気がある青菜のスープの1つです。
空芯菜はシャキシャキとした食感とほのかに甘い香りが特徴で、ベトナム料理に広く使われています。
少し酸味の効いたスープは暑い日にもぴったりです!
カインラウムントイ(Canh Rau Mong Toi):ツルムラサキのスープ
また、暑い季節にはツルムラサキのスープも人気です。
ツルムラサキはマイルドな味で、加熱するとややとろみが出ます。
ツルムラサキのスープはカニのペーストと一緒に調理されることが多いですが、干しエビや生エビ、ヘチマなどを加えることもあるそうです。
カインラウクー(Canh Rau Cu):根菜のスープ
カインラウクーと呼ばれる根菜を使用したスープは、骨から出汁をとったスープや豚ひき肉でコクを出したスープなど味に深みがあるのが特徴で、雨の日や寒い季節に適したスープです。
カインコアイモー(Canh Khoai Mo):紫山芋(紫ダイジョ)のスープ
根菜のスープの中でも人気なのは、クリーミーな食感が楽しめる根菜の紫山芋を使用したスープです。
豚骨やエビと一緒に煮込んで作られるこのスープは、クリーミーなスープと紫山芋のほくほくとした食感のコントラストが楽しめます。
スープにはとろみがありますが、あっさりとした味わいで他の料理との相性も抜群です。
カインビードー(Canh Bi Do):かぼちゃのスープ
手軽に栄養をたっぷり補給できるかぼちゃのスープも人気のスープの1つです。
スープの具材はひき肉とかぼちゃ、香草ととてもシンプルですが、ひき肉の旨味とかぼちゃの甘みが調和した優しい味わいが楽しめます。
※かぼちゃは果菜類ですが、ここではカインラウクーの1つとしてご紹介しています
カインタップカム(Canh Thap Cam):具だくさんのスープ
カインタップカムの「タップカム」は、ベトナム語で「ミックス」や「五目」を意味し、カインタップカムは具材がたくさん入ったスープを指します。
カインタップカムには伝統的にキノコや人参、トウモロコシなどが使用されますが、好きな野菜を入れてアレンジして楽しむことも可能です。
カインボンタップカム(Canh Bong Thap Cam):乾燥させた豚の皮と野菜のスープ
乾燥させた豚の皮と野菜のスープは、北部地方発祥のスープです。
具材には乾燥させた豚の皮、肉、エビ、色とりどりの野菜が使用されています。
このスープは幸運と繁栄を象徴しており、旧正月や結婚式などのお祝いの席では欠かせない料理となっています!
カインスオンノン(Canh Suon Non):スペアリブと野菜のスープ
スペアリブと野菜のスープは、野菜をたっぷり摂取できる味わい深いスープです。
具材は豚スペアリブ、ジャガイモ、ニンジン、トウモロコシ、カリフラワーで、じっくり煮込むことで野菜の甘みを引き立たせることができます。
このスープはメインディッシュとしてもサイドディッシュとしても楽しむことができ、マカロニと合わせて食べるのもおすすめです。
カインチュア(Canh Chua):甘酸っぱいスープ
カインチュアはベトナム家庭料理の定番スープです。
甘みと酸味が絶妙なこのスープは酸味としてパイナップルやタマリンド、トマトを使用するのが一般的です。
カインチュアには様々な種類がありますが、南部のカインチュアカー(Canh Chua Ca)や北部のカインスオンチュア(Canh Suon Chua)が特に人気を集めています。
カインチュアカー(Canh Chua Ca):酸っぱい魚のスープ
南部の「酸っぱい魚のスープ(Canh Chua Ca)」は、タマリンドなどの酸味と淡水魚の繊細な風味が調和したスープです。
スープには香草やトマト、もやし、タロイモの茎なども入っているため、食べ応え抜群!
魚はスープから取り出して皿に移し、魚醤を少しかけて食べることで、辛さ・甘さ・酸っぱさが合わさり、病みつきになる美味しさが楽しめます!
カインスオンチュア(Canh Suon Chua):酸っぱいスペアリブのスープ
酸っぱいスペアリブのスープは、レンミャンスイと呼ばれる果実とトマト、スペアリブを煮込んだスープです。
レンミャンスイはほのかな酸味が特徴で、酸っぱいものが苦手な方でも食べやすいそうです。
このスープはご飯だけではなく、春雨と一緒に食べるのも◎
家庭料理として親しまれていますが、レストランではあまり見かけることがない料理です。
まとめ
今回はベトナム人に愛されている人気のスープをご紹介しました。
中にはレストランではあまり見かけることがないスープもありますが、ぜひベトナム料理を提供するレストランに行った際には探してトライしてみてください!