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ベトナム人学生の学習到達度スコア、過去7年で最低に
<写真:kenh14.vn>
2022年の学習到達度調査(PISA)において、ベトナムの学生は数学と読解力、科学の分野で順位が下がったことが明らかとなった。
経済協力開発機構(OECD)が公表した同調査によると、同国学生のスコアは数学が469点、読解力が462点、科学が472点で、OECDの平均より3~14点低い。
2018年の評価と比較すると、数学は27点、読解力は43点、科学は71点下落している。
2022年の結果は同国がPISAに参加して以来最低の結果であり、数学は7~14位、読解力は2~21位、科学は27~31位の下落となった。
一方、OECDの平均スコアも数学で15点、読解力で11点、科学で2点の低下が見られた。
国立教育科学研究所のレ・アン・ヴィン所長は、同国学生の成績分布に特徴があることを指摘した。
最高得点群と最低得点群の学生の得点差は約78点で、これは約2年半の学習に相当するという。
この差はOECD平均の90点(約3年の学習に相当)よりは小さいが、2015年の初参加時の60点以上差と比較して広がっている。
同所長は得点差が教育の質問題と関連していると指摘し、より公平な教育環境の実現が必要であることを強調した。
同国の教育は伝統的な試験中心の教育システムであり、これは他のアジア諸国にも共通している。
このような教育システムは、PISAのような国際的な評価では高い順位を獲得するが、実生活における多様な能力を総合的に評価する場合には限界がある。
特にベトナムの学生は、国際基準の教育環境や職場で必要とされる批判的思考、創造性、チームワーク、問題解決能力などに苦戦していることが指摘されている。
このため、教育制度の改革が急務であり、PISAの結果はその必要性を浮き彫りにした。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。