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アルコールの特別消費税、30年までに100%の引き上げ提案

2024年06月17日(月)07時00分 公開
アルコールの特別消費税、30年までに100%の引き上げ提案

<写真:cafef.vn>

 

財務省は特別消費税の税率を段階的に引き上げ、2030年までに最大100%にすることを提案している。

 

政府に提出された特別消費税法改正案によると、すべてのアルコール飲料、果物や穀物からの発酵食品、食品用アルコールからの調合飲料に対して課税される予定である。炭酸飲料も対象に含まれる。

 

具体的には、アルコール度数20度以上の酒類について、2026年には税率を80%に引き上げ、2030年には100%にする案が示されている。

 

20度未満の酒類は50%から始まり、最終的に70%に引き上げられる。ビールも同様に80%から100%へと段階的に引き上げられる予定である。

 

特別消費税の改正法案は、2025年5月の国会会期での承認を目指している。

 

現在、ビールには65%、アルコール度数20度未満の酒類には35%、20度以上の酒類には65%の税率が適用されているが、財務省はこれを2026年から2030年にかけて段階的に引き上げることを提案している。

 

これは、世界保健機関(WHO)の推奨に基づき、価格を10%引き上げるためである。

 

財務省は「2025年と比較して、2026年にはアルコール飲料の価格が20%上昇し、その後もインフレーションや経済成長に応じて2~3%ずつ上昇する」と述べている。

 

ビール、酒、飲料業界の発展計画によれば、2025年までに全国で約46億Lのビール、3億5千万Lの酒、91億Lの飲料が生産され、輸出額は6億ドル(約940億5000万円)に達する見込みである。

 

財務省は、アルコール飲料の過剰消費が健康に悪影響を及ぼし、治安や交通安全にも影響を与えると指摘している。

 

アルコール飲料は依存性があり、濫用につながりやすい。

 

財務省は「高い税率を適用することは、アルコール飲料の消費を減らし、乱用を抑制するために必要である」と強調している。

 

一方で、多くの企業は税率の引き上げが業界に経済的損害を与え、税収が減少することを懸念している。

 

2023年にビール業界の収益は11%減少し、利益が23%減少したと推計される。

 

企業側は税率の引き上げによる価格調整が消費習慣の変化をもたらす効果的な手段ではないと主張し、代わりに政府は企業が技術革新を進め、消費者にとって有益な製品を提供するように奨励する政策を採るべきであると提案している。

 

今回の改正案では、アルコール飲料以外にも特別消費税の対象を拡大する提案が含まれており、具体的にはタバコ製品にも課税される。

 

現在、タバコには75%の税率が適用されているが、2026年から2030年にかけて段階的に絶対税率を引き上げる予定である。

 

財務省はこの改正により、男性の喫煙率を2022年の42.7%から2030年には38.6%に減少させることを目指している。

 

また、タバコに対する税収は2030年までに39兆2000億ドン(約2410億3833万円)に増加し、2022年の2.2倍になる見込みである。

 

改正案では炭酸飲料も特別消費税の対象に含める提案がされており、これはWHOやUNICEF、保健省の勧告に基づき、砂糖入り飲料がもたらす健康問題を軽減するためである。

 

財務省は「高い税率の適用は、子供や若者の肥満を予防し、非感染性疾患のリスクと医療負担を軽減するために必要である」と述べている。

 

 

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