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ホーチミンのメトロ1号線、雨天時の運行遅延の理由

2025年02月17日(月)07時00分 公開
ホーチミンのメトロ1号線、雨天時の運行遅延の理由

<写真:baogiaothong.vn>

 

ホーチミン市初の都市鉄道であるメトロ1号線は、2024年12月22日の正式運行開始から1カ月以上が経過し、市民や近郊住民から概ね好評を得ている。

 

特に旧正月(テト)期間中の利用者数は増加傾向にあった。一方で、運行開始当初にはいくつかの課題も浮上しているという。

 

13日に行われたホーチミン市の経済・社会に関する記者会見で、ホーチミン市都市鉄道管理委員会(MAUR)のファン・コン・バン委員長がその詳細を説明した。

 

メトロ1号線は概ね安定した運行を維持しているが、一部の設備が未完成であり、ホームドアやチケットシステムの整備が進められている。これらの工事は2025年5月までに完了する予定である。

 

運行初期にはホームドアに関連する軽微なトラブルが発生し、一時的に1~2分の停車を余儀なくされるケースがあった。

 

また、運行スタッフがシステムに慣れる過程で列車の停止時間が発生することもあったが、現在では運行は安定しており、遅延はほとんど見られなくなっている。

 

雨天時の運行については、旧正月前の2025年1月に2回、列車が一時停車する事象が発生した。

 

1回目の停車は降雨時の対応が不十分だったことによるもので、2回目は落雷が送電線に影響を与えたことが原因であった。

 

車両を供給した日立製作所によれば、日本の都市鉄道の設計基準では、ベトナムのような落雷の多い環境は想定されていない。

 

そのため、安全確保の観点から、落雷が発生するとシステムが自動的に電力供給を遮断する仕組みになっている。通常、停電は1秒程度で回復するが、場合によっては手動での再起動が必要となることもある。

 

この問題を受け、運行会社は対応の迅速化を図る方針を示した。現在は雨天時に半自動運転モードで運行することで、安全を確保しながら遅延を最小限に抑える取り組みを進めている。これにより、列車の遅延は1~2分程度にとどまる見込みである。

 

ホーチミン市都市鉄道1号線運営会社(HURC1)のチャン・ダン・タイン副社長によると、日立製作所と連携し、残る施工作業の早期完了を目指すとともに、運行の安定化に向けた調整を進められる。

 

また、雨天時の安全性を確保するため、一部区間での減速運転を実施する方針を示している。

 

さらに、運賃支払いの利便性向上を目的に、Mastercardとの協力のもと、銀行カードやQRコード決済などのキャッシュレス決済を導入する計画である。

 

これに伴い、光ファイバーケーブル16本を14の駅に接続し、5Gネットワークを活用したシステムの処理速度向上も進められている。

 

加えて、駅の混雑緩和策として携帯型券売機の導入も検討されている。

 

今後もメトロ1号線はサービスの改善を重ねながら、ホーチミン市の公共交通網の中核としての役割を強化していく見通しである。

 

 

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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。


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