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脚から全長70cmの寄生虫、再び広まるギニア虫症

<写真:daibieunhandan.vn>
ベトナム北部イエンバイ省で、43歳の男性の脚から全長70cmに及ぶ寄生虫「ギニア虫」が摘出された。
患者は当初、脚の腫れを膿によるものと誤認し、自ら圧迫したところ、体内から白く細長い寄生虫が出現したという。
この男性は幼少期から生野菜や未処理の水を摂取しており、今回の感染も汚染された水の摂取が原因とみられている。
発症は約2カ月前にさかのぼり、ハノイ市内で建設作業に従事中、脚部にかゆみと腫れを覚えた。
周囲で類似の症例があったことを知り、専門病院であるダン・ヴァン・グー病院を受診し、検査の結果、寄生虫感染と診断された。
同病院の副院長で寄生虫治療に詳しいチャン・フイ・トー医師によれば、ギニア虫は1mを超えることもあり、体内から完全に取り除くには数日から数週間を要する。
虫体は無理に引き抜かず、ゆっくりと巻き取りながら徐々に体外へ誘導する必要があり、途中で切断されると炎症や二次感染のリスクが高まるため、抗生物質や消炎薬を併用した慎重な処置が求められる。
ギニア虫症はかつて1998年にベトナム国内で根絶が宣言されたが、2020年以降、ホアビン省、ラオカイ省、フート省、タインホア省、イエンバイ省など北部各地で再発が報告されており、これまでに確認された再発症例はおよそ30件にのぼる。
感染は主に、幼虫を宿した水中のミジンコを含む汚染水の摂取によって起こるとされている。
現在、ギニア虫症に対する特効薬やワクチンは存在せず、治療は虫体の物理的な除去と症状の緩和を中心に行われている。
専門家によれば、飲用水のろ過や煮沸、生水の回避、生食の制限など、基本的な衛生対策の徹底が予防の鍵である。
トー医師は「この病気は命に関わるものではないが、患者にとっては長期にわたる痛みと生活上の著しい制約をもたらす。早期発見と的確な処置が極めて重要である」と強調した。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。