おすすめのプロモーション
ベトナムで大規模麻薬密売事件、元警察官を含む11人に死刑判決

<写真:dantri.com.vn>
ハノイ市人民裁判所は7月2日、ベトナムとラオスの国境を経由しておよそ140kgの麻薬を密売したとして、元警察官2人を含む11人に死刑判決を言い渡した。
死刑が言い渡されたのは、元ロンビエン区警察麻薬取締課所属のハー・ミン・ドゥック被告(40)および同区ドゥクザン派出所に所属していた元警察官グエン・ヴァン・フン被告(44)を含む12人である。
主犯とされるグエン・テー・タイン被告(33)およびその弟グエン・テー・ラップ被告(25)をはじめ、計7人の実行犯も死刑となった。
一方で、麻薬の販売を担っていたとされるグエン・ティ・キム・フオン被告(42、通称「フオン・マウ」)には、無期懲役刑が言い渡された。
事件の発端は2019年に遡る。ラオスからハノイへ向けて136.8kgの麻薬が密輸され、これが大規模な密売組織による犯罪の始まりとなった。
組織は隠語を用いて連絡を取り合い、麻薬を乗合バスでロンビエンバスターミナルまで運搬した。
元警察官らは警察車両を用いるなどして、密売の支援と隠蔽工作に関与していた。
検察によれば、ドゥック被告はフオン被告と協力し、計134.8kgの麻薬取引を支援しており、不正に13億ドン(約7189万円)を得ていたとされる。
フン被告についても、公用車を用いて麻薬37kgの運搬に関与し、7億4000万ドン(約409万2200円)の利益を上げていた。
法廷では多くの被告が情状酌量を求めたが、裁判所は「極めて重大かつ組織的な犯罪であり、社会に深刻な影響を与える」として厳罰を選択した。
被告12人中9人は過去にも麻薬関連の前科があり、検察は「最も軽いケースでも19kg、最大で136kgの麻薬が関与しており、その悪質性は極めて高い」と指摘し、社会的警鐘の意味でも厳正な処罰が必要であると主張した。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。