【2025年版】ベトナム渡航前に注意すべき病気とは?感染症・予防方法まとめ

ベトナムは自然豊かで人々も親切な国ですが、高温多湿な気候と一部整備の遅れた衛生環境により、特定の感染症のリスクが存在します。
特に観光や長期滞在者にとって、正しい予防知識は健康を守るカギとなります。この記事ではベトナムで注意する必要のある感染症についてお知らせします。
- 2025年時点でベトナムで注意すべき感染症
- 各病気の症状と感染経路
- 渡航者が取るべき予防策とワクチン接種情報
- ベトナムにおける医療・衛生環境の現状
2025年最新|ベトナムで注意すべき感染症
1. デング熱(Dengue Fever)
- 媒介: ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ
- 症状: 高熱、目の奥の痛み、筋肉痛、皮疹、倦怠感
- 流行時期: 雨季(5月~11月)がピーク
- 重症化リスク: 妊婦、高齢者、基礎疾患を持つ人は要注意
🦟 2024年の感染者数は約15万件を超え、特に南部・ホーチミン市での流行が目立ちました。
予防: 虫除けスプレー(DEET・イカリジン)、長袖・長ズボン、蚊帳の利用
ワクチン: 日本でも2022年に武田薬品の「QDENGA(クデンガ)」が承認。接種推奨対象は過去の感染歴がある人または流行地域の長期滞在者。
2. 狂犬病(Rabies)
- 感染源: 感染動物の噛み傷・舐められた傷口
- 症状: 発症後はほぼ100%死亡(致死率100%)
- 感染リスク: ベトナム全土に野良犬・猫・猿が生息
予防接種: 渡航前に3回の予防接種が推奨されています。噛まれた場合はすぐにワクチン追加接種(曝露後接種)が必要。
3. A型肝炎(Hepatitis A)
- 感染経路: 汚染された水・食物
- 症状: 倦怠感、黄疸、発熱、下痢
- 予防: 信頼できる飲食店を利用し、加熱調理された料理を選ぶこと
ワクチン接種: 渡航1か月前までに2回の接種が必要。A型・B型混合ワクチンもあり。
4. 腸チフス(Typhoid Fever)
- 感染経路: 汚染された水・食物
- 症状: 高熱、腹痛、便秘や下痢、頭痛
- 予防: 生野菜や氷入りの飲料に注意
ワクチン接種: 3年ごとのブースター接種が推奨されています(日本未承認ワクチンのため、ベトナムでの接種も可)
5. マラリア(Malaria)
- 発生地域: 主にベトナム中部の山岳地帯や農村部
- 症状: 発熱、悪寒、関節痛、貧血
- 予防: 虫除け、蚊帳、露出を避ける衣服
予防薬: 現地医療機関に相談のうえ、抗マラリア薬の服用も視野に入れる
6. 結核(Tuberculosis)
- リスク: ベトナムは結核高蔓延国(発症率は日本の約10倍)
- 症状: 長引く咳、発熱、体重減少
- 感染経路: 空気感染
予防: 満員バスなど密閉空間でのマスク着用、健康診断での早期発見が重要
7. 日本脳炎(Japanese Encephalitis)
- 媒介: コガタアカイエカ
- 症状: 高熱、嘔吐、けいれん、意識障害
- ワクチン: 渡航1か月前までに接種可能。小児や長期滞在者に推奨
ベトナムの医療と予防体制
ベトナムの都市部では、日系クリニックや国際病院も増え、英語や日本語での診療が可能な施設もあります(DYMメディカルセンター、ロータスクリニックなど)。
ただし、地方では医療体制が不十分な場合があるため、都市部以外への渡航では事前の予防がより重要になります。
まとめ|ベトナム滞在を健康に楽しむために
ベトナムは魅力あふれる国ですが、日本と比べると気候・衛生環境の違いから感染症のリスクも高いエリアです。
✅ 確認ポイント
- ✅ 出発前1か月以上前からワクチンスケジュールを立てる
- ✅ 生水・氷・生野菜を避け、加熱調理された食品を選ぶ
- ✅ 虫除け対策は万全に(DEET・イカリジン使用)
- ✅ 渡航中も体調不良があれば早めの受診を
- ✅ 保険加入・緊急連絡先の確認もお忘れなく
正しい知識と事前の予防を行うことで、安心して滞在を楽しむことができます。必要に応じて、医師と相談しながら予防接種や予防薬を準備しましょう。
📌この記事に記載されている情報は2025年3月のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更される場合がございますが、ご了承ください。