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ベトナムの家賃高騰、外国人居住者の家計を圧迫
<写真:VnExpress>
ハノイ市やホーチミン市でアパートの家賃が高騰しており、多くの外国人居住者が手頃な価格の物件へ移動する動きが出てきている。
ハノイ市で英語教師として働くアリー・クランプ氏は、新型コロナウイルス規制終了後の度重なる家賃値上げを受け、5月に新居へ引越した。
パンデミックの間はルームメイトと一緒にタイホー区にある84㎡の2ベッドルームに1000万ドン(約5万6580円)を支払っていたが、2月に大家が1200万ドン(約6万7900円)に値上げし、すぐに1600万ドン(約9万520円)への値上げが行われた。
5月から家賃が1700万ドン(約9万6180円)に値上がりすることが決定し、クランプ氏とルームメイトは引越しを決意した。
不動産サイトBatdongsanによると、ハノイ市ではアパート需要が前四半期から13%増加し、家賃は第3四半期に8〜16%上昇している。ホアンキエム区やハイバーチュン区といった繁華街周辺では8〜10%、少し離れたコウザイ区やナムトゥーリエム区では14〜16%の値上がりとなった。
ホーチミン市では都市部のサービスアパートメント賃料が第3四半期に前年同期比6〜8%上昇した。9月下旬時点では1区と3区、フーニュアン区、ビンタイン区のサービスアパートメント入居率は75〜80%となっており、場所によっては90%に達している。
アナリストによると、供給を上回る需要の高さやパンデミック後の経済回復、住宅購入よりも賃貸を選択するベトナム人の増加といった要因によって今年中は家賃の上昇が続くことが予想される。
また、パンデミック以降に外国人がベトナムに流入していることも要因の1つだという。Savills Vietnamによると、日本人や韓国人、台湾人専門家の間でサービスアパートの長期賃貸に対する需要が前年比で大幅に増加している。
ここ数カ月にわたってハノイ市とホーチミン市の駐在員オンラインコミュニティ・グループには安いアパートの推薦を求める投稿が増加傾向にある。
ベトナムで人気のある不動産サイトは英語に対応しておらず、外国人居住者が物件情報を探すにはオンライングループが最適な状態となっている。
しかし、Facebookなどのソーシャルメディア上に投稿されている綺麗な賃貸物件の写真は偽の広告であることが多く、エージェントが不人気物件を貸し付ける相手を探すための「おとり物件」であることも多い。
また、外国人居住者らによると、多くのベトナム人大家が「外国人は収入が多いから家賃を高く請求しても良い」と考えており、外国人居住者に過剰請求する傾向があるため、「良識的な大家」を注意して見極めなければならないという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。