ベトナムでは盗撮が多い? 隠しカメラの脅威に怯える日々

2024年06月28日(金)07時00分 公開
ベトナムでは盗撮が多い? 隠しカメラの脅威に怯える日々

<写真:vov.vn>

 

ファッショニスタのチャウ・ブイが、ホーチミン市のスタジオのトイレで盗撮されていたことを自身のSNSで報告した後、ベトナムでは隠しカメラによる盗撮の話題が尽きない状態となっている。

 

チャウ・ブイの投稿には20万人以上が関心を寄せ、2万7000件のコメントと4万2000回のシェアがあった。

 

翌日には、ハノイ市ハドン区のアパートで、女子大生が住む部屋の浴室に、大家が隠しカメラを設置していた話題が多くのメディアで取り上げられrた。

 

地元メディアの調査では、対象のベトナム人の52%が「隠しカメラを見つけたことがある、もしくは疑いがある」と回答している。

 

ある20代のベトナム人女性は、毎日の様にメディアやSNSで隠し撮り映像の流出が取り上げられているため、ホテルに宿泊する際には探知機で部屋の隅々まで確認しないと落ち着かないという。

 

店内の試着室にカメラが設置されているというニュースが流れたこともあり、ある女性は買い物をオンライン注文に切り替えたほどである。

 

ベトナムでは隠しカメラの購入が容易なことに併せ、罰則が不十分であるため、発見件数が増加している。

 

盗撮事件の被害者は名誉や人格に重大な影響を受ける可能性があり、常に不安と恐怖に苛まれる。敏感な映像がネット上で拡散されたり、違法な目的で使用されるリスクも高い。

 

心理学者のタオ氏によると、女性が警戒して予防措置を取るのは当然の心理反応である。

 

ベトナムでは録音・録画用の偽装機器やソフトウェアの販売は条件付きであり、公安省や国防省の管轄下、または適切な許可を受けた施設のみが取り扱うことが可能であるが、利益のために違法販売されていることが多い。

 

個人情報の無断収集は違法で、プライバシーや名誉を侵害する行為であり、被害者は謝罪と損害賠償を求める権利がある。

 

精神的損害の補償額は双方の合意によるが、合意が得られない場合は国家が定めた基本給の10倍が上限とされている。

 

ハノイ市ハドン区の女子大生盗撮事件は、同区警察が刑事責任のレベルではないと判断したため、行政罰として1250万ドン(約7万6860円)の罰金が科された。

 

この罰則は「軽すぎて抑止力がない」との声が多く、行為の再発を防ぐことは難しいとの意見もある。

 

このような事件を減らすためには、当局がプライバシー権に関する法教育と意識向上を図るべきであり、隠しカメラの販売管理を強化し、違法行為の早期発見と厳正な処罰を行わなければならない。

 

 

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