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2大都市のマンション価格、テト後に価格伸びが鈍化
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<写真:cafebiz.vn>
ハノイ市とホーチミン市の分譲マンション市場では、テト(旧正月)後に売出価格の伸びが一時的に鈍化している。この動きは住宅購入を検討する人々にとって好機となる可能性があるが、市場の長期的な価格動向を判断するには引き続き慎重な観察が必要である。
不動産情報サイト「Batdongsan.com.vn」のデータによれば、2025年2月前半の平均売出価格は、ハノイ市で1㎡当たり6200万ドン(約37万550円)、ホーチミン市で5700万ドン(約34万670円)となった。
これは1月の平均価格であるハノイ市の6300万ドン(約37万6530円)、ホーチミン市の6000万ドン(約35万8600円)からわずかに下落している。
ただし、同サイトはこの価格調整が一時的なものである可能性を指摘し、市場の本格的な動向を見極めるにはさらなる観察が必要であるとしている。
テト後の不動産市場では、売買や賃貸物件の検索数および掲載件数が増加し、市場回復の兆しが見られるが、流動性の向上には依然として課題が残る。
実需層の多くは供給の増加を見極めつつ購入のタイミングを慎重に判断している。一方で、投資家も依然として慎重な姿勢を崩さず、世界経済の不確実性が国内市場へ影響を及ぼす可能性を警戒している。
住宅取得のハードルは依然として高く、若年層の住宅取得の難しさは2024年末に開催された「ベトナム不動産サミット(VRES)」でも議論された。Batdongsan.com.vnの代表によると、Z世代だけではなく過去の世代も住宅取得には多くの困難を伴ってきた。
例えば、2004年に70年代生まれの個人が価格6000万ドン(約35万8600円)で60㎡のマンションを購入するには平均年収の31.3年分が必要で、当時の預金金利は7.4%であった。
その10年後、80年代生まれの個人が同様の物件を購入するために必要な年収は22.7年分に減少したが、物件価格は1億5000万ドン(約89万6500円)に上昇し、預金金利は6%に低下した。
2024年には90年代生まれの個人が同様のマンションを取得するのに3億ドン(約179万3000円)、25.8年分の年収を要し、預金金利は4.5%まで低下した。年収に対する必要年数は減少傾向にあるが、住宅取得には依然として長期的な努力が求められる状況にある。
Batdongsan.com.vnのグエン・クオック・アイン副社長は、実需層の住宅購入について「購入のタイミングは個々の資金計画と生活の利便性を考慮すれば、いつでも適切な時期になり得る」との見解を示した。
また「多くの不動産デベロッパーや銀行が物件価格の80〜85%のローンを提供しているが、購入者は最低でも30〜40%の自己資金を準備し、今後3〜5年間の安定したキャッシュフローが確保可能な場合にのみ購入を検討すべきである」と指摘した。
資金が十分でない場合は、まず賃貸を選択するのも1つの選択肢であると助言している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。