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幻の内臓料理ロン・セ・ディウ、潜む衛生リスクと偽装疑惑

<写真:plo.vn>
ベトナムで人気を集めている豚の内臓料理「lòng se điếu(ロン・セ・ディウ・別名:phèo hai da)」について、その流通量の異常な多さと偽装商品の存在が疑われている。
消費者や専門家の間で不安が高まっており、行政による実態調査を求める声が強まっているという。
ロン・セ・ディウは豚の小腸の一部で、厚みがあり独特の歯ごたえと甘みを持つとされる。
伝統的な煙草用の巻き器に似た外見がその名称の由来である。
特に豚の胃に近い部位は希少性が高く、主に自然飼育された在来種や長期間飼育された雌豚から得られることが多い。
このため、ロン・セ・ディウは高級食材として高値で取引される傾向にある。
しかし、自然条件下では産出量が限られているにもかかわらず、近年はSNSなどを通じて大量に流通しており、1kgあたり120万〜400万ドン(約6620〜2万2050円)という高額で販売される例も確認されている。
一部の専門家はこうした状況に対し、一般的な内臓を過酸化水素やホウ砂、ホルマリンといった化学薬品で処理し、見た目をロン・セ・ディウ風に偽装した商品が出回っている可能性を指摘する。
さらに、ロン・セ・ディウが栄養面で特に優れているという科学的根拠は乏しく、豚の内臓全般が高コレステロール食品であることから、心疾患や代謝性疾患を有する者には過剰摂取が推奨されていない。
安全性と健康への配慮が求められる食材であるにもかかわらず、現状では衛生的な取り扱いが十分に担保されていない懸念がある。
このような背景を受け、消費者には信頼できる販売業者から購入することや、十分な加熱調理によって衛生面の安全を確保することが求められている。
また、行政機関に対しては、市場に出回るロン・セ・ディウの異常な供給量に対する産地追跡調査と衛生管理の徹底が強く要請されている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。