ベトナムでも性病が急増|その半数を占めるクラミジアの症状や予防

ベトナムでも性病が急増|その半数を占めるクラミジアの症状や予防

近年の統計によると、ベトナムでも性病が急増しています。特に性風俗などを利用しての無防備な性行為はベトナム、日本どこでも注意が必要です。男性・女性ともに、性感染症の半分を占めるクラミジアですが、名前なら耳にしたことがある、という人も多いかもしれません。

 

しかし、具体的にはどのような症状の病気で、どのような治療法なのかといったことは、実際に感染してはじめて知るという方も少なくありません。正しい知識を持つことは予防や効果的な治療に繋がります。今回はベトナムでも増えているというクラミジアの原因や症状、治療法についてお伝えします。

クラミジアについて

クラミジアは、日本国内でも最も多い性感染症の一つで、正式名称を「性器クラミジア感染症」と言います。「クラミジア・トラコマティス」という病原菌が、性器や直腸、のどなどの粘膜に感染することによって症状が起こります。厚生労働省が調査した令和元年の性感染症報告数を見ても他の性感染症と比べて最も報告件数が多く、性感染症の中で最も代表的な病気と言えます。

 

クラミジアの感染経路

クラミジアは性感染症の一つで通常の性行為の他に、オーラルや肛門での性行為などでも感染し、コンドームを使用しなければ3割〜5割の確率で感染します。お風呂やトイレなどの間接的な接触が感染経路となることはまずありません。

 

クラミジアの潜伏期間

感染後1週間〜3週間が潜伏期間になります。

 

症状

◯女性の場合

  • おりものの増加
  • 生理以外の出血
  • 下腹部の傷み

◯男性の場合

  • 尿道の傷み・痒み
  • 尿道からの膿など

 

またクラミジアは、男女共通して性器だけでなく喉や肛門、目などにも感染し腫れや痒みなどを引き起こします。半数以上は無症状か軽い症状で気づかないことも多く、自覚症状がないままクラミジアの感染を放置すると、精巣上体炎や骨盤内炎症疾患などをおこし不妊の原因をつくります。心当たりのある方は定期的に病院での検査をお勧めします。

クラミジアの予防

クラミジアは主に、目・咽頭・腟・尿道・肛門など菌が存在する場所が、性行為によって相手の粘膜へ接触することによって感染します。そのため、オーラルを含む性交渉を行う際に、必ずコンドームを正しく着用するようにしましょう。コンドームはクラミジアだけでなく、様々な性感染症を予防します。

 

不特定多数との性行為は感染リスクが高くなるため避けるようにすることも大切です。自分が感染していると分かった際には、パートナーにも検査を受けるように勧めてください。治療を行っても、パートナーが感染した状態であれば再び感染してしまうため、2人で同時に治療を行うことが大事です。

クラミジアの検査

クラミジアの検査方法は大きく2種類あり、クラミジアに対する抗体があるかどうか調べる抗体検査とクラミジアそのものの存在を調べる抗原検査に分けられます。

 

クラミジア抗体検査

クラミジア抗体検査は血液を採取し検査を行います。血液を採取し血液中のタンパク質(抗体)を検査することで、クラミジアに対する抗体があればクラミジアに感染していた可能性があるということになります。

過去の感染でも抗体検査の結果が陽性と出てしまうため、

  • 現在感染しているかどうかの判定やクラミジア治療後の治ったかどうかの結果確認に向かない
  • 結果が陽性であった場合に、性器に感染しているのか咽頭に感染しているのか特定できない

などのデメリットもあり、クラミジアの検査には抗体検査を採用していないクリニックもあります。感染機会があった4週間後から検査を受けることができます。

 

クラミジア抗原検査

クラミジア抗原検査は無症状の場合でも検査が可能で、部位別での検査を行います。抗体検査と違い、クラミジアそのものの存在を調べる検査です。

検査の方法は、

  • 男性器の場合:尿の採取
  • 女性器の場合:膣からの分泌物の採取
  • 咽頭の場合:うがい液での採取
  • 肛門の場合:肛門分泌物の採取

となります。感染機会があった24時間後から検査を受けることが可能できます。

クラミジアの治療

クラミジアは自然治癒することはなく、治療せずに放置しておくと、細菌がさらに体の中へ侵入していきます。その結果女性の場合は子宮頸管炎や卵管炎、男性の場合は前立腺炎症や精巣上体炎を引き起こし、どちらも不妊の原因になります。無症状で放置していると、取り返しがつかない段階まで進行してしまう可能性があるため、少しでも疑いがある場合には一刻も早く病院での検査と治療をしましょう。

 

一般的な治療方法

クラミジアは細菌のため、抗生物質が有効です。主な治療方法は薬の服用となり、服用期間は大体1日〜1週間とされています。骨盤内や肝臓周辺まで症状が広がってしまった場合には3〜5日点滴を行う場合もあります。

 

クラミジアの治療薬

クラミジアの治療薬として処方されることの多い薬は主に次の3種類に分かれます。

  • マクロライド系
  • ニューキノロン系
  • テトラサイクリン系

それぞれ服用時の注意点があるため、病院で医師と相談してください。

まとめ

周囲には相談し辛い性病ですが、ベトナムのクリニックでも、心当たりや症状のある方が時々治療に訪れることがあるそうです。病気の悩みはご友人、ご家族相手でもし辛いものも多く、ましてや性感染症の疑いがあるといえばなおさらです。しかし、そのまま放置すれば、大切なパートナーを危険に晒す可能性があります。

 

心当たりや症状のある方は、必ず検査を行い、感染していた場合は、治療、再検査を行い感染していないことを確認してください。安全なベトナム生活を送るために、クラミジアのみならず何か健康に関する心配がある場合は、一度お近くの医療機関で相談されることをお勧めいたします。

※この記事に記載されている情報は2022年5月時点のものです。本記事に記載されている情報は予告なしに変更する場合がございますが、ご了承ください。

情報提供:さくらクリニック

さくらクリニックは2014年に開業したハノイ初の日系クリニックです。タイ湖に面した閑静な住宅街にあり、ハノイの駐在員や家族、旅行中の日本人の方向けに日本水準の最先端医療サービスを提供しています。予約から支払いまで全て日本語対応が可能なほか、キャッシュレスでの受診も可能です。さくらクリニックでは、今回お伝えしたクラミジアの検査・治療も行っています。

 



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